raggio carre(ラッジォ・カレ)
― 扇のように開き、時間とともに育つ。光の構造を受け継ぐ、ハーフサイズウォレット ―
"raggio"――イタリア語で「光線」を意味する言葉。
その名の通り、光が放射するように開き、すべてを見渡せる構造。
KALEIDOSCOPEが長年の試作を経て辿り着いた、美しい所作と構造美の融合です。
《raggio carre》は、その放射構造を手のひらに収まる大きさへと凝縮したハーフサイズモデル。
コンパクトでありながら、紙幣は折らずにそのまま収納できます。
ひとたび開けば、まるで扇をひらくように内部が広がり、
手の中に光が差し込むような瞬間が生まれます。
開くたびに、気持ちが整う
財布を出す。金具を開く。扇のように、内側がひらく。
それだけのことなのに、なぜか少し、背筋が伸びる。
カードも、お札も、小銭も――開いた瞬間にすべてが目に入り、迷わず、美しく取り出せます。ハーフサイズのコンパクトな財布でありながら、お札は折らずに収納可能。小銭入れにはファスナーもスナップもありませんが、財布を閉じれば硬貨がこぼれない構造になっています。
その静かな完成度が、毎日の小さな瞬間を少しだけ豊かにしてくれます。
素材 ― 生きた時間を映す革、コリサンド
表革には、フランス南部・マザメに拠点を置く老舗タンナー、ALRAN S.A.S.(アルラン社)の植物タンニン鞣し山羊革《Corysande(コリサンド)》を使用しています。
1903年の創業以来、山羊革を専門に手がけてきたアルラン社。その伝統的な技術から生まれるコリサンドは、革本来の表情と染料の深い色彩をあわせ持つ、堅牢でありながらしなやかな革です。
コリサンドの大きな特徴は、一頭ごとに異なる自然なシボ。とりわけ革の中心には、まるで樹皮のように流れる、力強く複雑な皺が現れます。それは均一に型押しされた模様ではなく、一頭の山羊がかつて生きていた時間を思わせるもの。同じ色であっても、二枚として同じ表情の革はありません。
その自然な表情を覆い隠すことなく、透明感のある染料で染め上げることで、シボの谷には深い色が宿り、高い部分には光がやわらかく映ります。見る角度や光の当たり方によって表情を変える、奥行きのある色彩もコリサンドの魅力です。
使い始めは、芯のある堅牢な質感。そこへ手の油分や摩擦が少しずつ重なることで、革はしっとりとした艶をまとい、色の深みを増していきます。
もともと革に刻まれていた時間に、使う人の時間が重なり、やがてその人だけの一枚へと育っていく革です。
使い心地 ― 所作を整えるデザイン
- カードポケット:8室
- 小銭入れ:中央マチ付きのファスナーレス構造
- お札収納:紙幣を折らずに、コインポケット下へスライド収納
金具を"パチン"と開けるだけで、
お札・カード・小銭のすべてにアクセスできます。
紙幣を小さく折る手間も、
小銭入れのファスナーを開閉する手間もありません。
必要なものをひと目で見渡し、迷わず取り出せる。
その一瞬の軽やかさが、毎日の支払い動作を美しく変えてくれます。
仕様
- サイズ:約 W110 × H110 × D25mm
- 表革:フランス製植物タンニン鞣し山羊革《Corysande》(ALRAN S.A.S.社)
- 内装:国産高級牛ヌメ革(植物タンニン鞣し)
- カラー:カナリアイエロー
- カードポケット:8室
- 紙幣:折らずに収納可能
- 小銭入れ:中央マチ付き・ファスナーレス
- 金具:アンティーク調口金(海外製)
- 重量:約120g前後
- 名入れ:焼き文字による手書き筆記体刻印可
素材に関するご案内
- コリサンドは、植物タンニン鞣しと染料染めによって仕上げられた天然の山羊革です。
- 樹皮のように流れるシボ、皺の深さや方向、色の濃淡は、一枚ごとに異なります。
- 特に革の中心部には、山羊革特有の力強いシボが現れます。これは傷や不良ではなく、その革が持つ自然な個性です。
- 手の油分や摩擦によってしっとりとした艶が生まれ、使うほどに色の深みが増していきます。
- 染料仕上げの革のため、水分や強い摩擦によって染みや色移りが生じることがあります。
- シボの出方や色の濃淡など、天然皮革の個体差を理由としたご返品はお受けできません。一頭ごとに異なる表情を、その作品だけの個性としてお楽しみください。
手仕事について
KALEIDOSCOPEの作品はすべて、型紙の制作から裁断・縫製までを一貫して手作業で行っています。
自ら研いだ革包丁で一枚ごとの表情を読み、
流れるシボのどこを作品に生かすかを見定めながら裁断し、
一針ごとに「永く使える美しさ」を宿していきます。
無駄を削ぎ落としたシルエットの中に、
素材への敬意と、使う人の時間を思うまなざしを込めて。
Message
コリサンドに刻まれた皺は、
一頭の山羊が生きた時間の痕跡。
そこへ、手に取るたびにあなたの時間が重なり、
革はしっとりと艶を深めながら、少しずつ育っていきます。
《raggio carre》は、
手の中にひらく光とともに、
「革が重ねてきた時間を、これからのあなたの記憶へ」つないでいく財布です。